JAWW CSWに関する Q&A





このQ&Aは、2017年11月6日にJAWW(日本女性監視機構)・城西国際大学ジェンダー・女性学研究所共催で開催した CSW62 勉強会【Before and After CSW ~CSWで何が学べるか、何を学ぶか~】において開催したワークショップで、参加者の皆様から頂いたご質問に対する回答に、新しい情報を追加したものです。

当日は時間の関係ですべての質問にはお答えできなかったため、このような形にまとめました。どうぞ参考になさってください。

なお、情報は2018年1月11日現在のものです。最新の情報はWEBサイトでご確認ください。

2018年1月11日現在


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CSWについて

Q.CSWとは何ですか?
A.
  • 国連女性の地位委員会(Commission on the Status of Women)の略です。
    国連経済社会理事会(United Nations Economic and Social Council)(経社理・ECOSOC)の機能委員会の一つで、政治・経済・社会・教育分野等における女性の地位向上に関し、ECOSOCに勧告・報告・提案等を行う委員会です。1946年に発足、メンバー国は45カ国です。日本は1957年から参加しています。
  • 毎年3月にニューヨークの国連本部で委員会が開催されます。期間は、通常、3月8日以降の月曜日から2週間で、第62会期(CSW62)は、2018年3月12日(月)~23日(金)に開催されます。事務局はUN Women(事務局長プムズィレ・ムランボ・ヌクカ氏)です。
  • CSWについては
    http://www.unwomen.org/en/csw および
    「CSWはやわかり」(ダウンロード可能)
    https://www.nwec.jp/about/publish/2017/ndpk5s0000006jeb.html
    CSW62 については
    http://www.unwomen.org/en/csw/csw62-2018 を参照してください。
Q.CSWとCEDAWはどう違うのですか?
A.
  • CEDAWは、「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」(Convention on the Elimination of all Forms of Discrimination against Women)およびこの条約にもとづく女子差別撤廃委員会(Committee on Elimination of Discrimination Against Women)の略です。
  • CEDAWは専門家23名で構成され、締約国が提出する報告書を検討し、男女の平等の原則がどの程度実現されているかの進捗状況を評価します。国連ジュネーブ事務所にある国連人権高等弁務官事務所(The Office of the United Nations High Commissioner for Human Rights (OHCHR))が委員会の活動を支援しています。
  • 条約の日本語訳については、
    http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/
    委員会については、
    http://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_teppai/iinkai.html
    を参照してください。
Q.CSWでは何が議論されるのですか?
A.
  • 1995年に第4回世界女性会議で採択された北京行動綱領、第23回国連特別総会(2000年、北京?5)の実施との進捗と課題など、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントに関わることを議論します。優先テーマ(Priority theme)とレビューテーマ(Review theme)は予め決まっています。 以下参照。
    http://www.unwomen.org/en/csw#multiyear
  • CSW62の優先テーマは、Challenges and opportunities in achieving gender equality and the empowerment of rural women and girls.
  • レビューテーマは、Participation in and access of women to the media, and information and communications technologies and their impact on and use as an instrument for the advancement and empowerment of women(CSW47の合意結論の実施の検証)
Q.優先テーマとは何ですか? レビューテーマとどう違うのですか?
A.
  • 優先テーマとはその会期で議論されるテーマことです。議論の成果は「合意結論(agreed conclusion)」として採択されます。
  • レビューテーマは、過去の合意結論で決まったテーマです。その後実施されているかどうかをCSWで検証するもので、CSW62ではCSW47の合意結論についてレビューします。
Q.CSWの成果は何ですか? 合意結論とは何ですか?
A.
  • CSWの成果は合意結論と決議です。合意結論は、優先テーマに関してメンバー国が合意したもの。原則的に全会一致で決めます。
  • 決議はその他の重要な課題に関するもので、決議はメンバー国の投票により決められます。
    http://www.unwomen.org/en/csw/outcomes#47
Q.CSWのプログラムはどのようなものですか?
A.
Q.2週間の前半と後半でどのように違いますか?
A.
  • 第1週(前半)は、大臣対話などの形で、課題を明確にしたり、成功事例を提示したりすることが多く、第2週(後半)は合意結論文書の文言の細かい交渉が行われますので、サイドイベントの数などは少なくなります。
Q.CSW62ではメインテーマと、その他の問題についての議論の割合はどれくらいになるのでしょうか?
A.
Q.日本代表団のメンバー構成はどうですか?
A.
  • これまでは民間(NGO)出身者が「日本代表」つとめてきました。代表団の他のメンバーは基本的には政府関係者です。
  • 代表団顧問として毎年NGO代表が加わってきました。これは長年NGOが働きかけて来た成果です。
  • CSW61(2017年)では、初めて日本政府代表にユースが一人加えられました。2018年のCSW62でも継続してユースを加えるよう、女性NGO団体が働きかけています。

参加について

Q.CSWには誰でも参加できるのですか?
A.
  • CSWには政府代表、NGO代表が参加できますが、参加の仕方が異なります。政府間会議(公式会合)では、政府代表席には政府代表のみが座ることができ、NGOは傍聴席で傍聴できます。いずれも人数や席数が限られています。
  • 政府代表の構成は各国政府が決めるので国によってはNGO出身者や専門家が含まれています。
  • NGOの参加については
    http://www.unwomen.org/en/csw/ngo-participation
    なお、NGOはCSWに登録し、国連に入るためのパスがなければ国連構内に入れないことになっています。CSWに参加するためには事前の登録と現地でのパス取得が必要不可欠です。
Q.参加の手続きはどうすればよいのですか?(CSWへの参加登録および国連に入るためのパスについて)
A.
  • CSWへの参加登録については
    http://www.unwomen.org/en/csw/ngo-participation/registration
  • 国連の建物に入るためには国連の発行するパス(写真付きのタグ)が必要です。パスを入手するには、事前にECOSOCの協議的地位を認められているNGOを通して、CSWへの参加登録が必要です。
  • 順序は
    ① 協議的地位にあるNGOの会員になる。
    ② 協議的地位にあるNGOを通してCSWへの参加登録をする。
    ③ 参加登録証が送られて来たら、それをNYに持参し、NYで所定の手続きに従って国連に入るためのパスを得る。このパスを得る場所や方法は近くになると上記webに掲載されます。
Q.CSW参加者の人数制限はありますか?
A.
  • 登録できるのはNGO(国連の協議的地位にある)1団体当たり20人です。

経費について

Q.参加の費用はいくらですか?
A.
① CSWに参加するため登録は無料ですが、協議的地位にあるNGOを通して登録する必要があります。これらのNGOは、通常参加登録は会員に限っているのでそのNGOの会員になる必要があります。会員登録の仕方や会費はNGOにより異なります。
② 国連構内で行われるサイドイベントへの参加は無料です。
③ 国連周辺で行われるパラレルイベントへの参加は無料ですが、NGO CSW/NYを通して登録しておくことが望まれます。
④ NGO CSW/NYが開催するコンサルテーションデイやレセプションは有料で、事前登録が必要です。
詳細はhttps://www.ngocsw.org/を参照してください。
Q.渡航・宿泊手配はどうしたらよいですか?
A.
  • 基本的に自分で手配してください。毎朝8時に国連でNGOによるブリーフングがあるので、できるだけ近くに滞在する方が便利です。ニューヨークのホテルは非常に高いです。JAWWでは、宿泊費の節約のため、共同で宿泊するなどの方法を考えています。また、
Q.会議で発言の機会がありますか?
A.
  • 政府代表でないNGOも政府間会議で意見表明の機会があります。
    詳しくは
    http://www.unwomen.org/en/csw/ngo-participation/written-and-oral-statementsを参照してください。
  • NGOの参加者が、個人として、公式会合で発言する機会はありませんが、サイドイベントやパラレルイベントでは自由に発言できます。
Q.CSWにNGOが参加する意味やメリットは何ですか?
A.
  • CSWでの決定に関して影響力を及ぼすことができます。そのような活動をアドボカシー活動またはロビー活動/ロビーイングといいます。アドボカシー活動は原則個人ではなく他の参加者とともに行います。
  • 自国政府のCSWでの発言をチェックして、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントの推進につなげることができます。
  • さらに、世界の女性運動の動きを肌で感じ、ネットワークを強めたり、拡げたりして世界とつながることができます。
Q.ロビー活動とは具体的にどのようなことを言うのですか?
A.
Q.CSWに参加する人は行く前に日本で積極的に活動している人ですか?
A.
  • 必ずしも活動している人ばかりとは限りませんが、事前に会議で話されることについて分かっている方が有利です。それまで日本で積極的に活動している人は、CSWで自分の問題や関心についてより掘り下げたり、経験を発信したり、世界の人と共有できますが、そうでない人でも、CSWへの参加をきっかけに刺激を受け、帰国後活動の幅を拡げる人もいます。

イベント

Q.ユースフォーラムとは何ですか? ユースの参加について教えて下さい。
A.
  • ユースフォーラムは、サイドイベントの一つとして2016年より開催されています。2017年のCSW61 まではUN WomenがYWCAと共催してきました。CSW62についてはまだ発表されていません(1月11日現在)。
  • ユースフォーラムの参加申込は、主催者の指示に従い、決められた手順で各自登録してください。会場の関係で人数制限があるかもしれません。なお、ユースフォーラムに参加するためには国連に入るパスが必要ですので、その前に協議的地位を有するNGOを通してCSWに登録してください。
Q.サイドイベントについて教えてください。
A.
  • CSWの期間中に主には国連構内で行われるイベントのことです。各国政府、国連機関、NGOなどが共催で行います。政府間会議が行われない時間に空いている部屋を使って同時並行で行うことが多く、第1週に集中する傾向がありますので、参加したいイベントを事前に選んでおき、当日は早目にその部屋に行って席を確保しておくとよいでしょう。CSWの政府間会議のテーマに関係するテーマのイベントが多いようです。
  • サイドイベントについては、以下を参照してください。
    http://www.unwomen.org/en/csw/csw62-2018/side-events
  • 日本政府国連代表部による主催、共催のサイドイベントがいくつかあり、JAWWを含む日本の女性NGOとの共催によるサイドイベントも毎年開催されています。サイドイベントのスケジュールは、Calendar of Side Eventsに掲載されます。
Q.パラレルイベントについて教えてください。
A.
  • NGOが実施するイベントで、NGO Committee on the Status of Women (NGOCSW/NY)が事務局となり会場や日程を調整します。
  • 国連の外で行われ、チャーチセンター(国連の向かい側にある建物)が主会場になります。プログラムはhttps://www.ngocsw.org/にも掲載されます。
  • パラレルイベントの実施は有料(申し込みは12/15済)です。
  • パラレルイベントへの参加は無料ですが、NGO CSW/NYへの登録が推奨されます。
Q.NGO Committee on the Status of Women (NGOCSW/NY) について教えてください。
A.
  • NGO CSW/NYは団体および個人会員からなるボランティア組織で、国連CSWおよびUN Womenの活動を支援するため活動しています。
  • CSW開催の前日(CSW62では3/11)、NGOコンサルテーションデイや期間中のNGOモーニング・ブリーフング(毎朝8時~)、アドボカシートレーニング、手工芸品フェアなど多彩な行事を開催、課題別のコーカス会合などNGOが話し合う機会を提供しています。詳細はhttps://www.ngocsw.org/を参照してください。
  • コンサルテーションデイは有料で、事前の登録と支払いが必要です。
  • CSWの前日に行われCSWの議長やUN Womenの事務局長など主だった方が出席されます。
  • NGO CSW/NYの歴史はhttps://www.ngocsw.org/about-ngocswny
Q.NGOブリーフングについて教えてください。
A.
  • 初日をのぞいて、基本的に朝8時から国連構内であります。これはNGO CSW/NYが開催するもので、UN WomenによるCSWの政府間会議の論点や交渉の状況などの説明があります。また、世界中からきたNGOが集まる場でもあり、活発な議論が行われます。会場は、https://www.ngocsw.org/やハンドブックを参照してください。
  • CSW62では、初日(3/12)8:30から初めての参加者のためのオリエンテーションがチャーチセンター2階であるようです。
Q.日本政府国連代表部による日本語によるブリーフングについて教えてください。
A.
  • 日本のNGO参加者のために、CSW日本代表および国連代表部の交渉官による合意結論の交渉の進展に関する説明があります。過去数年は日本政府国連代表部会議室で、第1週に1回、第2週に1回計2回開かれました。CSW62については未定です。
  • 国連代表部に入るにはセキュリティが厳しいので、事前に(3日くらい前)名簿を作成して提出しなければなりません。そのため、日本からのNGO参加者の名簿を作成しますので、希望者は日本出発前にかならず担当者に連絡してください。担当者のメールアドレスは3月2日開催のJAWWの勉強会でお知らせします。また、当日は玄関で待ち合わせて一緒に入館しますので、集合時間に遅れないでください。日程などの急な変更はすべてe-メールで行います。NY滞在中は頻繁にメールのチェックをしてください。
Q.一日のスケジュールはどんなですか?
A.
  • 初日以外、基本的に朝8時から国連構内でNGOモーニングブリーフィングがあります。これは合意結論に関する政府間交渉の進捗状況などを聞く重要な機会です。(通常政府間交渉にはNGOは参加・傍聴できません。)
  • 政府間会議は、月曜日から土曜日、午前は10-13時、午後は15-18時
    http://www.unwomen.org/en/csw/csw62-2018/official-meetings
  • サイドイベントは、政府間会議が開かれていない時間帯が多いようです。
  • 土、日は、国連はお休みですが、国連の外でパラレルイベントなどがあります。パラレルイベントの時間割は、https://www.ngocsw.org/ を参照してください。
  • これらをどう組み合わせるかは自由ですが、国連ビルの出入りにはセキュリティチェックがありますので、余裕を持って予定を立てるようにしましょう。

NGOによる参加支援

Q.団体の支援を受けるというのはどういうことですか?
A.
  • 支援をする目的、支援のメニューは団体により異なりますので各団体のホームページを見てから、直接問い合わせてください。
  • JAWWの若者支援についてはhttps://jaww.info/news-detail.php?id=23をご覧ください。

CSWの成果と影響

Q.CSWにおいては「女性」が主なテーマですか? 「性の多様性」についてはどの程度議論となっていますか
A.
  • ジェンダー平等の達成と女性と少女のエンパワーメントが主要議題です。その実施には男性と男児に伝えることが重要なので、UN Womenは男性や男児を対象とした“He for She”キャンペーンを実施しています。
  • ジェンダー平等には性的マイノリティも含まれます。これについてもサイドイベントや公式会合での発言はありますが、合意結論は全会一致が原則なので、かなり曖昧な表現になっているようです。どのような文言になるかはロビーイング活動も影響します。
Q.日本の法制度に、ダイレクトに影響していますか? CSWを通して政府の対応などを知りたいです。
A.
  • 日本の法制度に直接的には影響しませんが、政府の方針、施策や世論形成を通して間接的に影響することがあります。
  • CSWの成果は終了後、外務省のホームページに掲載されます。
  • CSW61 については以下のとおり。
    http://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/pc/page1w_000127.html
Q.日本に帰ってきてCSWで得たものが具体的に手ごたえを持って活かされたかを知りたいです。
A.
  • これまでのJAWWの参加報告会(2017年5月)や勉強会(2017年11月)での参加者による報告を見る限り、確かな手ごたえをもって帰っており、それぞれの活動に活かされているようです。
  • 報告会資料はJAWWのホームページにも掲載されています。
    https://jaww.info/news-detail.php?id=4